私たちは、「ニュービジネス」を、「企業がそれまでになかった新しい製品やサービスを提供することで、顧客にこれまでなかった新しい価値観や満足を提供し、新たな市場を創出していくこと」と定義しています。今回は、この定義にぴったりと思われる事業例をご紹介します。
自社の事業に参考となるような先進的な取り組みをしている企業に視察にいくことがあります。その場合、視察する企業にお願いし、日程を調整し、質問事項を事前に連絡するなどの準備をして視察に行くこととなります。また、また、視察を受け入れる側も、視察者への説明のため、事前に資料を準備したり、当日は会議室や説明者の確保が必要になります。そして、そういった視察に対応する側は、無償での対応ということになります。視察受け入れが新規取引先拡大等のビジネスチャンスとなる場合もありますが、多くはう受け入れ企業のPRもしくは社会貢献として行われており、受入企業の負担感はあるのではないでしょうか。
しかし、そういった「無料がありまえ」であった企業視察を「有料」にして成立させている例があります。
岡山県真庭市の「バイオマスツアー真庭」がそうです。ここが、従来受入企業が個別に行っていた視察申し込み受付を観光協会が行い、申し込み企業と受入企業間の調整、当日の説明(専門的なことのみ経歴用が説明)することで、受入企業側の負担を、かなり軽減できていると思われます。しかも、ツアー形式にすることで、宿泊、食事、休憩、移動手段等には地元の事業者を活用し、地域振興に結びつけています。
企業視察について、「無料」から「有料」に価値を転換した上、「地域振興」という付加価値まで付け足した「バイオマスツアー真庭」は、私たちの定義する「ニュービジネス」を説明するにぴったりの、良い例だと思います。