(一社)中国地域ニュービジネス協議会では、ホームページ上で「中国地域の魅力に関するアンケート」を実施しました。その結果は次の通りとなりました。
【アンケート概要】
(内容)中国各県ごとに、回答者が感じる魅力を自由記入
(実施方法)ホームページや会員情報メール等に寄り周知し、googleのフォーム機能使って回答
(実施機関)平成28年12月~平成29年1月末
(回答者)50名(鳥取県2、島根県2、岡山県5、広島県32、山口県5、新潟県1、大阪府1、長野県1、高知県1)
(魅力の延べ回答魅力数)質問は、「1番の魅力」と「それ以外の魅力」に分けて聞いたが自由回答のため一つの回答の中に複数の「魅力」が回答されている場合は、それぞれに分解、その上で「観光」「グルメ」「その他」にグルーピングの上分析した。なお、有効回答数の関係から、広島県以外には、当該県からの回答を含めず、「他県から見た魅力」として分析。
県外から見た鳥取県の魅力(延べ120票・・・「特にない」8票は含まず)
魅力は「砂丘」と「梨」と「海産物」
「観光」・・・75票(62.5%)
「砂丘」が31票と断トツで、しかも一番の魅力として真っ先に「砂丘」上げたのは31票中29票もあり、強いブランド力を感じさせる。また、砂丘に関連し「砂の美術館」も1票あった。続いて「大山」が13票、皆生温泉が7票、「自然が豊か」7票、「鬼太郎(ロード)」6票、「観光資源」2票、「境港」2票、「手作りのテーマパーク」が1票。
「グルメ」・・・33票(27.5%)
「梨」が14票でほぼ半数。続いて「松葉ガニ」と「魚介類」が7票ずつで同数だが、両者を合わせると14票で、「梨」に並ぶ。ただ、一番の魅力として真っ先に「梨」を挙げたのが14票中4票、「松葉カニ」7票中2票、魚介類が7票中2票しかなく、意外とイチオシ感が弱い。その他の上げられたものは、「砂丘の土壌で育てられる農作物」1票、「スイカ」1票、「自然薯」1票、「魚介類由来の機能性素材(キチン、キトサン)」1票、「飲食物が良い」1票。
「その他」・・・12票(10.0%)
「個性的な知事」3票。「人が優しい」2票と「人が少なくて落ち着いた感じ」「雰囲気が良い」「子供を育てやすい」各1票は、あえて合わせると「暮らしやすさ」をイメージさせる。他は「因幡の白兎の伝説」「ホテルモーリス」「スナバコーヒー」「安来の金属製品」が各1票。
県外からみた島根の魅力(延べ123票・・・「特になし」5票は含まず)
魅力は「神話と出雲大社」
「観光」・・・75票(61.0%)
「出雲大社」が23票と一番多い、しかも一番の魅力として真っ先に上げたのは17票もあり、強く認識されている。次に多いのが「宍道湖」で13票、続いて松江城とその周辺が11票、「温泉」が9票、「石見銀山」が5票、「足立美術館」3票、「海」3票。「しまね海洋館アクアス」2票、「津和野」2票。「スキー場」「島根原子力発電所」「自然」が各1票。そして鳥取県の「大山」を島根県の魅力として回答されたものが1票あった。
「グルメ」・・・27票(22.0%)
「海の幸」8票、「しじみ」4票、「のどぐろ」と「一夜干し」が各1票で、これらを合わせて「海の幸」と考えれば14票となり一番多い。続いて「出雲そば」で5票。「和菓子」3票。以下1票ずつで「仁多米」「ワイン」「舞茸」「梨」「おいしい飲食物」が各1回答ずつ。いろいろな個別食材名が認知されている感じ。
「その他」・・・21票(17.0%)
「神話の国」が8票で、これに関連するが「パワースポットが多い」と「神楽」の各4票が続く。特に「神話の国」を一番の魅力とするのが8回答中5回答、「パワースポットが多い」を一番の魅力とするのが4回答中3回答。「観光資源」での「出雲大社」の回答状況も併せて考えると「神話と出雲大社」が、県外から感じられる一番強い魅力とみられる。その他は「自然が豊か」「ドジョウ掬い」「文化遺産」「錦織選手」が各1票ずつ。
県外からみた岡山県の魅力(延べ104票・・・「特にない」10票は含まず)
魅力は「果物」と「倉敷」
「グルメ」・・・41票(39.8%)
「桃」が13票と一番多く、しかも一番の魅力として真っ先に上げたのはうち8票。これに「マスカット」6票と「果物」6票をあわせると25票となり、「食」の61%、岡山県全体でも24.3%をしめ、果物のイメージが大変強いことがわかる。その次に多いのが、「きび団子」でが6票。「魚がおいしい」2票、あとは「ぶっかけうどん」「ホルモンうどん」「ままかり」「大手饅頭」「藤戸饅頭」「イチゴ」「笠岡ラーメン」「農産物」が各1票ずつ。
「観光」・・・34票(32.4%)
倉敷の美観地区が11票、これに同地区にある「大原美術館」の2票を合わせると13票と最多。続いて「桃太郎伝説」の7票。あとは「蒜山」が2票の他は、「お城」「後楽園」「ジーンズの生産地」「水島コンビナート」「三井アウトレットパーク倉敷」「牛窓」「日生」「海」「島」「吹屋」「湯原ダム」が1票ずつ。まずは「倉敷」が魅力と認知されていることがわかるが、「桃太郎」の認知度も捨てがたい。後は、鳥取県の「大山」を岡山県の魅力として回答したものが1票あった。
「その他」・・・29票(26.2%)
一番多いのは、「関西、山陰、四国への地の利の良さ」が9票もあって、他県ではあまり見られない魅力。また、「晴れの国」というのも8票あり、「晴れの国 おかやま」が浸透していることをうかがわせる。「自然災害が少ない県」3票のほか、「伝統を守る意識の高さ」2票と「人柄が暖かい」「果物の魅力を発信するパワー」「古風と現代が融合している」の各1票と県民性の魅力をうかがわせる回答もある。残りは「備前焼」「医療レベルが高い」「森林資源を活用した事業」が各1票ずつだが、森林面積が県面積の約7割を占める岡山県について「平野」を魅力として答えているものが1票あった。
県外から見た山口県の魅力(延べ121票・・・「特になし」4票は含まず)
魅力は「山陰の観光地」「海産物(河豚)」「維新」
「観光」・・・59票(48.8%)
一番多いのは「秋吉台・秋芳洞」と「角島」で各9票、「萩」7票、「錦帯橋」6票、「湯田温泉」4票と続く。どちらかというと、山陽側よりも山陰側が山口県の魅力として認知されている傾向にある。また「自然が豊か」「海の美しさ」が各4票ずつで、「秋吉台・秋芳洞」「角島」と合わせ考えると、山口県の自然に大きな魅力が感じられている模様。続いて、「関門海峡の景観」と「歴史的な場所が多い」が各3票ずつ。、「下関」「唐戸市場の賑わい」「五重塔」「SL」「長門」「大谷山荘」「萩焼(体験・販売)」が各1票あった。また、島根県の「津和野」を山口県の魅力として回答したものが2票、福岡県の「門司港」をのが山口県の魅力として回答したものが1票あった。「津和野」は「萩・津和野」として、「門司港」は「関門海峡」として一体化されたキャンペーン等に寄る影響かもしれない。
「グルメ」・・・41票(33.9%)
「海産物がおいしい」と「河豚」がそれぞれ14票ずつ。この両者について一番の魅力として回答されたものはそれぞれ8票ずつあり、山口県は「海の幸、特に河豚」のイメージが強いことがわかる。続いて「獺祭」と「いろり山賊(山賊焼き)」「瓦そば」が各3票ずつ。「みかん」「食べ物」「山の幸」が各1票ずつで、海産物以外のイメージは弱い。また、大分県の「関あじ・関サバ」を山口県の魅力として回答したものが1票あったが、は大分沖の「佐賀関」に由来する「関」を海産物のイメージから「下関」と誤認したのかもしれない。
「その他」・・・21票(17.3%)
「維新発祥の地」とするものが10票で断トツ。1票ではあるが「歴史上著名な方を多く輩出している」というのもあり、観光資源でも「萩」の回答が上位にあることをあわせると、「維新」というのが山口県の魅力として認知されていることがうかがえる。「九州との接点」が3票と「道路が整備されている」2票があり、物流上の魅力も感じられる。あとは、「ものづくりの工場」「日本石油化学工業発祥地」「ユニクロ」「フジマ」「強豪ハンドボールチーム」が各1票ずつであった。
県外から見た広島県の魅力(延べ71票・・・「特になし」は0票)
魅力は「二つの世界遺産」「お好み焼き」「牡蠣」
「観光」・・・36票(50.7%)
「宮島」が13票、「原爆ドーム・平和公園」が6票、それぞれ、その半数が「一番の魅力」としている。いずれも世界遺産として、世界的に認知されており、広島県に海外からの観光客が多いことにも符合する。次に「カープ」が6票、「尾道」が3票、「流川」が2票。後は1票づつで「しまなみ海道」「瀬戸内海」「鞆の浦」「帝釈峡」「中国やまなみ街道の入り口」「スキー場が多い」。広島市と宮島以外の認知が少ない。
「グルメ」・・・28票(39.4%)
「お好み焼き」11票、「牡蠣」9票で7割を占める。しかしこれらを一番の魅力とするのは併せて3票しかない。これに続くのは「もみじ饅頭」3票、レモン2票、あとは「尾道ラーメン」「瀬戸内の小魚料理」「みかん」が各1票ずつ。
「その他」・・・7票(9.9%)
特に強いイメージは見られない。「平和への想いが強い」2票のほかは、あとは1票ずつ「中国地方一の都市」「歴史を感じる一方で都会でもあるバランス」「外国人が訪れる」「熱い情熱のイメージ(カープ応援)」「マツダ」。
広島県人が考える広島県の魅力(延べ103票・・・「特になし」1票は含まず)
魅力は「二つの世界遺産」「お好み焼き」「牡蠣」
「観光」・・・45票(43.4%)
「宮島」が12票、「原爆ドーム」6票、「世界遺産」6票を合わせると24票で、「観光」の半数を占める。ただこれらを一番の魅力とするのは24票のうち8票で、県外からの見方とは差を感じる。「瀬戸内海」が8票で、これも1票しかなかった県外からの見方とは差を感じる。あとは、「尾道」3票、「呉」と「路面電車」「スキーのできる雪山」がそれぞれ2票ずつ。「山」「酒まつり」「福山城」「海水浴場が豊富」が各1票ずつ。
「グルメ」・・・25票(23.2%)
「お好み焼き」と「牡蠣」がそれぞれ7票ずつで半数をしめているが、これが1番の魅力とするものはなかった。これは県外からの見方と一致する。ただ、「瀬戸内のおいし小魚」が5票、「穴子」が2票あり、県外からの味方とのギャップがある。その他は「食べ物がおいしい」「もみじまんじゅう」「レモン」「汁無し担々麺」が各1票ずつあった。
「その他」・・・33票(33.4%)
「広島市」自体を上げる人が最も多く、11票。ここであげられているのは観光面ではなく、「平和都市、中四国で最大、平和を発信する」などの都市機能を魅力としており、11票のうち7票が一番の魅力としている。あと広島市とは確認できないが「魅力がたくさんある(何でもある)」2票と「暮らしやすさ」「瀬戸内海の中心地域」各1票もあった。続いて「広島カープ」が10票で、うち8票が1番の魅力としているのは仕方のないところと思われる。後はすべて1票ずつで「サンフレッチェ」「JTサンダース」「平和への想いが強い」「地元相」「恵まれた気候」「世界的に知られる」「トリプルベルト(①石油化学・造船・自動車・精密機械工業、②かき・魚などの水産業、③林業)の中心地」「マツダ」であった。
以上