灯台下暗し?

「地域ブランド」としてPRできるのは、言い換えれば「地域の魅力」とも言えるでしょう。では、その「魅力」は誰にとっての魅力なのでしょうか。言うまでもなく、その地域の商品を買ったり、またその地域を訪れる可能性のある人にとっての魅力ですあるべきです。その地域の人にとっては当たり前で何の魅力も感じられないものでも、他の地域の方にとっては、非常に珍しかったり価値のあるものだったりします。

先日、東京から山口県へ地域おこし協力隊として赴任してこられている方とお話をさせていただく機会がありました。その方は、もともと山口県には全く興味も知識もなかったそうですが、あるきっかけで山口県を訪れてみたところ、山口県の自然にはまってしまったとのこと。

その方に言わせれば、「萩の海は一般に抱かれている海のイメージではなく、コバルトに輝く中南米の海に見えた」「秋吉台のドリーネは、ハワイの自然を思わせる」「宇部興産の優先道路はまるでパームスプリングスみたいで、車で走るだけでドキドキ」と、海外に行かなくても雄大な自然を感じることができ、それは大きな魅力だという。山口県に生まれ育った人間にとって、こういう想いはなかなか持てないのではないでしょうか。

「地域ブランド」の戦略を考えるときには、その地域外の方の視点を伺ってみることも必要です。案外、自分たちが「価値のない当たり前のもの」と思っていたものが、実は「宝」だったことを教えてもらえるかもしれません。

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