古い町工場でもIoT

中小企業の、特に製造業における人工知能(AI)の活用を考えると、その前提としてIoT(インターネット オブ シングス)への対応が前提となります。IoT対応となると、設備も新しいものでないと無理なのでは?と思ってしましますが、方法によっては古い設備のままでもIoTへの対応は可能なようです。平成28年11月28日付けの日経産業新聞には、「古い町工場でもIoT 鉄工所がシステム外販」と題した記事が掲載されています。

記事によると、愛知県碧南市の旭鉄工が「新たなIoT機器を導入できるのは大企業だけ。当社のサービスなら、古い工場であっても安価でIoTに対応できる」として、自社で成果を出した工場IoT支援システムを、中小企業に低額で提供する取り組みを始めたとのこと。

「『昭和の機械にも対応』」うたっているだけあって、手法は半ば強引だ。部品が1個完成するたびに点灯する表示灯に安価な汎用センサーを外付けしたり、設備が1個完成品を押し出すたびに動く部分に250円のリードスイッチを取り付けたり。検知するたびに、電池可動式の発信器から無線LANで親機に送信し、クラウドを通じてスマートフォン(スマホ)など各端末で稼働状況が把握できる。 その分、値段は月9800円と安価で済む。既存の設備に機器を外付けするだけなのでLAN工事なども不要と、中小企業でも参入しやすいのが売りだ。」(以上、同記事より抜粋)

ポイントは、情報を何でもかんでもというのではなく、欲しい情報をとにかく突き詰めて最初減に抑えるということのようです。得られる情報をシンプルにすればするほど、センサー自体もシンプルなもので対応できるので、結果、費用を抑えることができるということでしょう。

もともとIoTに関しては、大手工場とつながりやすくなり、受注に生かせるため中小にこそ導入メリットは大きいとの見方もあります。費用の負担が課題ですが、旭鉄工の取り組みは中小企業には参考となるのではないでしょうか。

 

 

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